ときどき音楽の本も読むのだけど、今日は綾戸智恵さん（以前は智絵さん）の本を読んでいて「子音は言葉を表すのに必要だからついてるもので、母音が感情を示すもの」という表現に行き当たって驚いた。そういう感じを漠然とずっと思っていたから。
そして綾戸さん自身も、自然とそう思うようになったし人にもそう教えてたけれど、歌舞伎の世界でもそういう話がある（とくに玉三郎さんがそう言ってた）と聞いてびっくりした、と書いていた。
深い美しい母音を出せる人に悪い人は…じゃないな、浅い人はいないように私は思う。
感覚に訴えるそういうものについての判断は、ひとりよがりに過ぎないようにも思えて、あまり人にも言わずにいた。でも折に触れて自分の中で検証してきたものについては、どこかで共振する人がいることがあり得るのではないか、と、そんな手ごたえを感じてしまった。
それからメモ。私は急いで考えるときに声が硬くなる。そのときの判断は悪くないし、これまでの経験でいえば、のんびり考えているときより論理はよほどしっかりしているのだけれど、声が硬くなるコンディションというのはちょっと用心したほうがいいような気がしている。リラックスして適切にすばやく考えを進めるのには、体のコントロールも気をつけてみるといいかもしれない。たぶん呼吸というか喉や肩のあたり。
