ジャズボーカル 松田オリビア圭子

ジャズボーカル 松田オリビア圭子のブログです。主にスケジュールのご案内を掲載します。

「やればできる」(勝間和代著)自立あっての共立、共立してこその自立

これまで読んだ本について書いてなかったけど書き始めることに。勝間さんの書籍は前向きで具体的な行動のヒントがあるのが好きでしょっちゅう読んでいる。今回も書店に並ぶのを楽しみにしていて、期待以上の充実度。読み返す本になるだろう。

「インディペンデントな生き方ガイド」に続く、勝間式自分の育て方サマリ本だと思う。

アサーティブネスの「断る力」、スキルアップの新しい視点をくれる「天才!」(訳本)などなどジャンルごとの大好きな本もあるけど、いままでとこれから、どう考えて行動していくか、今のまとめをしてくれた本ではないだろうか。


なので、もし勝間さんの本をどれか1冊読みたいという人がいたら私は今ならこれを勧める。

新しい要素として、(私の表現だけど)「共立あってこそ真の自立」と呼びかけてくれる本

仕事をもって、一生食べていく力を得るという状態を示すのに、「自立」という言葉がよく使われる。その語には「一人で立つ」というニュアンスがあるけど、どんな技術でも職種でも、人と連携しないで完結する仕事ってほぼ皆無で、いい結果を出すにはwin-winで協働することが必要だ。
自立って言葉にはその視点がよく見えないのが、キケンというか損なところな気がする。


私もその、自分ひとりの力を強めれば食べていける、という考え方をする傾向がちょっとあり、その傾向に流れるとどうもアウトプットや収入が頭打ちになるようだと考えていたところだった。なのでとてもタイムリーに受け取れる嬉しいメッセージだった。


自分が誰かと協働してwin-winを提供できる存在になるには、自分のアウトプットをある程度品質保証できる分野を持つことが必要だ。それは当初は、自分自身にとって難易度が高いものである必要はない。ひとにはそれぞれ個性があり、自分の得意分野がコラボ相手の苦手分野である場面では、小さなことでも簡単と思うことでも、win-winな場は生まれる。そこで相手と成功を共有して、それを活かしてスキルを伸ばせば、もっと自分の強み=コラボ相手に提供できて一緒に成功できるチャンス、が増える。


そういう視点を持って自分を育てていこうよ、という呼びかけと、そのためにどう考えてどう行動するかを具体的に書いてある。(実は買ってすぐ、斜め読みしたくて目次を眺めたんだけど、とても充実してて「こことここを読めばざっくりOK」と思えなかった。もちろん考え方やどんな本かは、良書のお約束に違わず「ほじめに」の4ページでわかる)

マッシュアップやWebAPIと似てる

書籍の中には

  • 「一万時間が無理なら1000時間かけて強みをつくる」
  • 「変化しないことが最大のリスク」
  • 「やりたくないことにチャンスが眠っている」
  • 「入札案件はやらない」

など、など、メモしたいフレーズがたくさん。

自分の分野にひきつけていうならば、ITでいうマッシュアップという手法がこの考え方ととても相性がいい。たったひとつの優れたソフトウェアが問題解決を一手に担う、というのではなく、いくつもの、専門分野を持つWebAPIという細切れのサービスを(緯度経度情報はこれ、地図の見た目提供はこれ、写真提供はこれ、日本語処理はこれ…というように)組み合わせて問題を解決する方法だ。

そのとき必要なのは、個々のWebAPIが専門分野において信頼できるアウトプットを出し続けてくれること。連結しやすいつくりになっていること。そのために、専門分野の強みをもち、提供情報や技術のメンテナンスを怠らず、よいインタフェースに作っておく、ということで。「やればできる」的ありようによく似てる…というよりは、人とのコラボ自体を、マッシュアップに似たものととらえると「やればできる」的共立と自立をとっても把握しやすいと言えるかもしれない。

その世界ではたとえば緯度経度情報専門のWebAPIが、画像処理ができないのはあたりまえ、それを内部で持つようにできないかという要望が来ても「ほかあたってください」と答えるのが自然だ。コスト意識から考えると、誰でも素直に納得できる。これを人間にあてはめると「断る力」になってきたりするんだなというのは余談。


私個人のメモ、ほか

この本のおかげで今日したことは、

  • ストレングスファインダーの結果を改めて見て壁に貼ったこと。個別化、着想、最上志向、自己確信、戦略性。
  • MBTIを再度受けてみて、去年と同じ結果だと認識したこと。INTP型:問題を解決したがる、建築家・プログラマ・芸術家向き
  • このブログを書いたこと。
  • mixiのコミュ参加をちょっと増やした。

ひとまず今日はここまで。

記憶に残った、恩を送る考え方

NHK生活ほっとモーニングで勝間さんが言っていたことも記憶に残っている。私の表現になってしまうが、こういう感じ。
「自分は三女で、姉たちのすることを見て学んだことが多々ある。それから仕事でも先輩や先人から多くの知恵を得て成長できた。今はそれを、自分のあとに続く道をひとりでがんばっているへ、それと、自分の妹や娘や後輩というような立場の人に渡したい」

私が「このひと、いいなぁ」と思う人はたいがい、そういうふうだ。自分の来し方を見て、人に助けられたことを深く感謝して、いまの自分にできることから「恩を送る」行動をしてる(「恩を送る」というフレーズはNPO法人ウインクの新川てるえ理事長がよく言うので覚えてる)。
思うだけじゃなくて行動する、そして、当人に返すんじゃなくて次の世代に送る。私も、送るべき恩をいろいろ受けている。構えないでこまごま、伝えていくなり人と会うなり、していかないと。まずブログからかな?